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痴呆って予防できるの?


篠原 守信 先生
篠原医院
院長 篠原 守信 (しのはら・もりのぶ)

米沢市認知症予防対策推進協議会を平成13年度に設立し、早期発見のため「質問式」による集団検診と地域医療機関での個別検診を実施。一方、認知症の早期診断・予防・介護支援の講演会を開催し、認知症の地域ケアに取り組んでいる。

痴呆の常識クイズ  最近マスコミで痴呆の話題が時々見られるようになりました。
まるで癌や糖尿病、高血圧などのように、痴呆についても早期発見・早期治療の必要性が言われています。その理由は、増え続ける認知症患者やその介護ももちろん社会問題ですが、さらに、軽度な痴呆は原因によっては治るものがあり、また、治ることはなくても進行を遅らせることができるようになったからです。治療法として薬が開発され、脳を訓練する「音読ドリル」「計算ドリル」などや、脳を刺激するゲームや運動が推奨されています。
 
健康なお年寄りの老化による単なるもの忘れと、痴呆のお年寄りのもの忘れとは違うことをご存知ですか。それぞれを比較したのが下の表です。

健康なお年寄りのもの忘れ痴呆のお年寄りのもの忘れ


 痴呆のお年寄りのもの忘れには、例えば「薬の管理ができなくなる」「電話の対応ができない(家族への伝言など)」「今朝のおかずを忘れるだけでなく、食べたことも忘れてしまう」「日・時や季節が分からなくなる」「着衣が適切でなくなる」などがあります。このようなサインには、家族やかかりつけ医がいち早く気づくことが望まれます。やがて、ここはどこ?あなたはだれ?という状態になると、妄想や幻覚も現れるようになり、もう介護のお世話にならざるを得ません。

 痴呆の原因には、脳血管性(梗塞、内出血など)、アルツハイマー病、内科的疾患、引きこもり(趣味なし、友人なし、会話なしの状態)などがありますが、これらの多くは生活習慣病と重なることが多くなります。

 痴呆の予防には、塩分や動物性脂肪を控え、適度な運動と転倒の予防、深酒やタバコをやめ、興味と好奇心を失わず、ものを創造する(絵画、ゲーム、手芸、旅行の計画など)ことが有効です。それに、良いお付き合いのできる仲間がいて、おしゃれ心を忘れずにいつまでも生活を楽しめるような地域づくりが大切だと思います。


痴呆予防10ヵ条 1 塩分と動物性脂肪を控えたバランスのよい食事を
2 適度に運動を行い足腰を丈夫に
3 深酒とタバコはやめて規則正しい生活を
4 生活習慣病(高血圧、肥満など)の予防・早期発見・治療を
5 転倒に気をつけよう頭の打撲はぼけ招く
6 興味と好奇心を持つように
7 考えをまとめて表現する習慣を
8 こまやかな気配りをした良い付き合いを
9 いつも若々しくおしゃれ心を忘れずに
10 くよくよしないで明るい気分で生活を

クイズの答
自然な老化によるもの忘れと、痴呆のもの忘れとは別もの。
-○ 下地となる病気を予防すれば防げる痴呆もある。
適切な治療で、進行を止めたり遅らせたりできる。
治療のためにも、適切な介護のためにも、早期発見が大切。
-○ うつ病などでは、痴呆と紛らわしい症状が出ることもある。

【荘内銀行情報誌『凛』18 2005夏号 より転載】


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