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平成16年8月6日(金)

「隠し剣 鬼の爪」 完成
藤沢周平原作映画 「色彩豊かに仕上がった」 披露試写会で山田監督
 「隠し剣 鬼の爪」 の完成披露試写会が4日、 東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われた
試写会の舞台であいさつする山田監督 (左から2人目) と出演者たち
 鶴岡市出身の作家・藤沢周平さんの小説を原作にした山田洋次監督の時代劇映画 「隠し剣 鬼の爪」 の完成披露試写会が4日、 東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われた。 「たそがれ清兵衛」 に続き、 藤沢作品2度目の映画化に挑んだ山田監督は 「前作とはテイストが違う。 色彩豊かに仕上がった」 と自信をのぞかせた。

  「隠し剣…」 は、 藤沢さんの 『隠し剣 鬼の爪』 と 『雪明かり』 の2つの短編がベース。 「鬼の爪」 という秘剣を伝授された下級武士の生き様と、 奉公に来ていた娘との切なく優しい恋を描いた。

 主人公の片桐宗蔵を演じる永瀬正敏さん、 宗蔵と対決する狭間弥市郎役の小澤征悦さんらが4月に庄内入り、 酒田市などでロケを行った。

 上映に先立って行われた記者会見で、 山田監督は 「良い意味でシンプルだった前作に比べ、 テイストの違うものになり、 色彩豊かに仕上がったと思う。 出演者の顔ぶれも華やかになった」 と新作をアピールした。

 主演の永瀬さんは 「初めての侍の役でマイナスからの出発だったが、 スタッフらの力を借りて何とか乗り切ることができた」 と役作りの苦労を語った。

 ヒロインのきえを演じた松たか子さんは 「撮影中、 楽しい日々を送ることができた。 いろんな方に見てほしい」 と話した。

  「隠し剣…」 は10月30日に全国公開される。 同月5日には山田監督も出席し、 鶴岡市中央公民館で完成記念上映会が開かれる。

 作品を観賞した庄内ロケ実行委員会会長の富塚陽一鶴岡市長は 「期待以上のすばらしい映画に仕上がっていると感じた」 と感想を話した。

「読み語り」 楽しさ伝える 子どもの本と文化の夏の集い
あまんさんらが講演
 全国組織の 「この本だいすきの会」 (千葉県市川市、 小松崎進代表) の 「第22回子どもの本と文化の夏の集い」 が4日、 三川町のいろり火の里なの花ホールで始まった。 6日まで3日間の日程で、 全国から集まった参加者が講演や分科会などを通し、 子供と本のかかわりの大切さなどを考えている。 初日は児童文学作家・あまんきみこさんの記念講演などが行われた。 児童文学作家・あまんきみこさんの記念講演などが行われた
記念講演で作品に込めた思いなどを語ったあまんさん (左) と聞き手の小松崎代表

 同会は1982年に創立。 子供の本や読み語りなどに興味がある人たちで組織。 会員は全国に約1,200人。 毎年、 夏と冬に全国集会を開き、 今回は鶴岡支部が実行委員会 (実行委員長・斎藤まき支部長) を組織。 東北で全国集会が開かれるのは初めて。 初日のこの日は全国の会員や地元の教育関係者など約200人が参加した。

 地元の会員による構成劇 「てんさらばさら てんさらばさら」 の上演で幕開け。 斎藤支部長のあいさつなどに続き、 この本だいすきの会代表の小松崎氏が基調報告。 小松崎氏は絵本の読み語りを交えながら、 「22年前に会を立ち上げて活動する中で、 子供はとにかくお話が好きだと分かった。 なぜ好きなのか。 子供は本を読むことによって心が解放されるのだ。 言葉を手掛かりに想像することによって心が高揚される。 そうしたうちに感性的な意思が形成されるのだろう」 と話した。

 続いて、 代表作 「車のいろは空のいろ」 などで知られるあまんさんが、 小松崎氏との対談形式で記念講演。 あまんさんは作家となった背景について、 「大人が多い家庭で育ち、 お話をよくしてもらった。 本の面白さというより、 安心した声で話を聞くという喜びをもらったと思う。 子供の時にいっぱいもらった喜びを広めたいという気持ちが私の芯しんにあるからでは」 とした。

 作品が持つ社会性については、 旧満州で生まれ終戦を迎えたことを振り返り、 「満州にいながら周りには中国人がいない環境で育った。 大人になってから、 日本が罪を犯した世界にいたのだと考えずにはいられなかった。 自分が日なたにいる一方で、 自分の影により日陰となった人たちがいたのかもしれない。 そうした思いが社会性となっているのかもしれない」 と作家の内面を語った。

 2日目の5日は参加者による分科会、 鶴岡市出身の絵本作家・ましませつこさんと、 朝日町出身の児童文学作家・最上一平さんの講話。最終日の6日は日本画家で絵本作家の小林豊さんが 「わたしの旅と絵本」 と題し特別講演する。

(荘内日報社提供)
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