
白装束の精進徒たちが威勢よく神輿に水を掛け合い、今年1年の豊漁を願った=鼠ケ関 |
春祭りのシーズンに入り15日、鶴岡市や温海町の海岸部で「神輿(みこし)流し」などの伝統行事がそれぞれ行われた。青空の下、男衆が勇壮な姿で海に入るなどし今年1年の豊漁を祈った。
【温海・鼠ケ関】
温海町鼠ケ関では、弁天島に鎮座する厳島神社の例大祭行事「神輿流し」が行われた。
江戸時代中期の宝暦年間(1751―64年)に始まったとされ、地区内を流れる鼠ケ関川の河口で弁天像が網にかかり村人が手厚く祭ったところ、豊漁が続いたという伝説に由来する。
この日は、白装束姿の精進徒(しょうじんと)と呼ばれる地区の若者約30人が朝から神輿を担いで地区内をくねり、家々で振る舞い酒のもてなしを受けた。
午後2時15分すぎ、川岸に着いた精進徒たちはかなりの“千鳥足”に。神輿とともに雪解け水の川に入り「ソレ、ソーレ」と独特の掛け声を上げながら、神輿に水を掛け合い、河口までの約100メートルを3往復。岸辺まで水しぶきが飛ぶ勢いの良さに祭り客から歓声が上がっていた。
【温海・小岩川】
温海町小岩川の神輿押しは、住吉神社の例大祭の伝統行事。神社が創建された永観2(928)年から続くという。
昼すぎ、らくだ色のシャツともんぺ姿に黒帯、ねじり鉢巻き姿の男衆約60人が神輿を担いで同神社を出発し地区内を一巡し、国道沿いの広場へ。お神酒を取り交わした後、上下二手に分かれて押し合いが始まった。 |

上下2手に分かれた男衆が12番勝負を繰り広げた「神輿押し」=小岩川 |

白山島を目指し、威勢良く神輿を担ぎながら夕暮れ色に染まった海に入る若衆たち=由良 |
12回押し合い、上が勝てば豊漁、下が勝てば豊作とされるが、勝負は二の次。太鼓や鐘がにぎやかに打ち鳴らされる中、「ソーレ」の合図で男衆がこん身の力を込めて神輿を押し合い、威勢の良さを競っていた。 |